10月1日(日)科学実験教室「ふわ・ぺた・どっかん!パウダーパワー」が開催されました。
皆さんは、「粉の力」と聞いて、火薬を爆発させたり、化学薬品を反応させたりするような、特別なものを使ったことを想像しましたか? 今回は、そんな特別な物でなく、どこでも手に入る「身近な粉」を使って様々な科学実験を行いました。
まずは、粉当てクイズ。 砂糖、小麦粉、洗剤など、主に調理や掃除に使う、名前の書いていない16種類の粉を見たりにおいをかいだりして、何の粉か推測しました。 とても難しく、準備した職員も含めて大人でも、一部は見分けがつきません💦 こどもたち、一番の正解者は12問。すごい!!
時間の都合上、できなかった粉は、みんなでテーブルを行き来して、他の人が何を溶かしたのか興味津々で見ていました。 ちなみに、透明なもやもやは「シュリーレン現象」砂糖や食塩など水に溶ける粉が、水のような透明な液体に溶けたり混ざったりしたときに、その部分だけ一時的に濃さが変わって、もやもやと光が揺らいで見えます。
続いて、残りの8種類の水に溶ける粉、クエン酸や重曹、ビタミンCを使って実験しました。この粉のパウダーパワーは、うがい薬やBTB溶液の色を変える力がありました。とどめに不思議な粉、高分子吸水ポリマーを混ぜると、パウダーパワーで、みるみる固まっていきました✨
後半は、水に溶けない粉を使った実験。決まった量の水とコーンスターチを少しずつ混ぜ合わせると、液体のような固体のような不思議な物体、ダイラタンシー流体の完成! 真っ白な液を、ゆっくり押したり引いたりすると、手にドロドロまとわりついて液体みたい。しかし、液面を早くパンチしたり、手を入れて早く引き抜いたりすると、カチカチになって固体みたい。
そんなダイラタンシー流体の性質を利用して、握るとむにゅむにゅ、たたくとカッチカチのダイラタンシー風船を作りました。 風船を手作り装置にセットして、膨らませまず。子どもの息では、なかなか難しいので保護者に手伝ってもらって、しぼまないようにしてダイラタンシー流体を流し込んで完成。みなさんしばらく、握ったり力いっぱい床にたたきつけたりして、ダイラタンシー風船のふしぎを体験していました。残ったダイラタンシー流体は回収して、あとからのお楽しみに使うことに。
最後は、火を使った実験です。まずは手始めに、アルコールランプの使い方をしっかりレクチャーされた後、鉄や銅の粉をアルコールランプの炎にパラパラまいて、燃える様子の観察。花火のように弾けたり、色がついたり、ここでも粉によってパウダーパワーが違います。
続いて、色のついた炎が出る「炎色反応」の実験。先生が、炎色反応を起こす7種類の金属イオンの粉をアルコールを染み込ませた綿にまいて、火をつけていきます。みんなは何色になるか予想して、見学。カラフルな炎に、歓声が挙がりました。花火の原理もこれでバッチリです。(※写真はイメージ)最後に、麻ひもに金属の粉をまぶして、パチパチと燃える手作り線香花火を作って、みんなで夏の終わりを感じました。そしていよいよフィナーレは、先生による粉の爆発実験。ひと工夫したコーンスターチを装置にセットし、思い切り息を吹き込むと…
ブワッ!!Σ⊙▃⊙川 大成功‼
ちなみに「後からのお楽しみ」は、残ったダイラタンシーを集めて、水の上を走れるか挑戦でした。忍者のような体験に子どもたちも大喜び、保護者の方も撮影しまくりでした。
今回は、特別なものは何もつかわない、身近な粉のスーパーパワーを勉強しました。「粉の実験」で何を思い付くか、子どもたちに尋ねると「パン焼き」でした。確かに、小さく丸めたパンのタネが、焼くと2倍近い大きさになるのも、今日の実験とは別の「粉の力」が働いているようですね。参加されたみなさん、ありがとうございました。(。◕ ∀ ◕。)